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変形性膝関節症/膝の痛みの症例

変形性膝関節症/膝の痛みの症例

 当院による、変形性膝関節症/膝の痛みの症例の一部になります。

 

治療効果には個人差があります。

 

症状や病名が同一のものであっても、当院の経験に基づいた症例であり、一般的な鍼灸の効果を意味するものではありません。

 

あなたの症状に似た症例を、お探しください。

変形性膝関節症/膝の痛み

・動き始めに痛みが出る

・正座が辛い/痛い

・階段の昇り降りで痛くなる

・膝を曲げたり、伸ばしたりが出来ない/痛くなる

・立っているだけで膝が痛む

・膝が腫れる(炎症)

解説イラストは裸モデルを使用していますが、実際は患者着を着用します。

症例5 膝を曲げることが出来ない痛み

 

患者

60代 女性

来院

2017年 4月

症状と来院理由

2ヶ月程前から椅子に座る時や、膝を曲げる時に痛みが出るようになった。近所の整骨院へ週3回ペースで1ヶ月ほど通ったが変化がなかった。調理の仕事をしているのだが、ここ1週間ぐらいは、仕事中に膝を少し曲げようとするだけで痛みが出るようになってしまい、どうしようかと思っていたところ、息子が当院の治療経験があり、オススメをしてくれたので、自分もやってみたいと思い、往診依頼をした。

治療内容と経過

〈1診目〉

動きを見ていくと、立っていることは出来るが、歩行の時の膝の屈曲でも痛みが出るので、足を引きずるような歩行となっていて、屈曲はわずかしか曲がらなかった。身体を見ていくと、臀部に膝の痛みに関連する特有のコリがあり、触ると強い痛みを感じたので、そこに鍼をした。すると、わずかにしか曲がらなかった膝が60°ぐらいまで曲がるようになった。次に膝の屈曲に関連する硬さを見つけたので、緩めるために足と腰に鍼をすると、膝が120°ぐらいまで曲げられるようになり、椅子に座れるようになったので終了とした。

 

〈2診目〉

(5日後)前回の治療以降痛みも動きも改善されてはいるが、膝は90°ぐらいまで曲げると痛み出した。前回と同様の治療に、腿に1本鍼を追加すると、痛みはあるが普通にしゃがむことが出来たので、終了とした。

 

〈3診目〉

(9日後)動きも痛みも改善され、しゃがむことをしなければほとんど痛むことはないが、お風呂の椅子に座っていると少し痛みが出ていた。2診目と同様の治療をすると、しゃがんでも痛みが出なくなったので、治療を終了とした。

使用した主なツボ

膝根L、L3(2)L、中腰L、内眼裏L

考察

本症例は、臀部と腰部の過緊張からくる膝の痛みであった。膝の屈曲時に痛む原因はいくつかあるが、本症例の場合は膝裏の過緊張があり、それによって膝が曲げられない状態になったのである。その膝裏の過緊張は腰部の過緊張が生み出したものであり、臀部の過緊張と共に、調理の仕事で立ちっぱなしと少し前かがみになる体勢によって負担がかかり、限界を超えた時に膝に痛みとなって現れたのでる。原因を緩めることにより、本症例のような痛みに対しても少ない回数での痛みの消失に繫ったのである。

 

 

症例4 膝に紙が挟まっているような感覚

 

患者

30代 女性

来院

2016年 12月

症状と来院理由

3年ほど前に、スノーボードで膝を痛めた。痛みは2ヶ月程で寛解したがそれ以降、仕事や運動をすると痛みが出やすくなっていた。来院1ヶ月程前から、仕事(立ちっぱなし)が終わると膝の痛みに加え、関節らへんに何か紙のようなものが挟まっているような感覚があった。

痛みに加え挟まっている感覚が一向に変わらないので、友人の紹介で往診依頼をした。

治療内容と経過

〈1診目〉

動きを見ていくと、立位で膝の屈伸をすると、曲げた時も伸ばした時も痛みと挟まっている感覚があった。身体を見ていくと、膝に関係の強い臀部の緊張が見られたので、そこに鍼をすると膝の屈伸での痛みが軽減した。紙が挟まっている感覚に変化がなかったので、見ていくと大腿部に硬いコリを見つけたので、鍼をすると紙が挟まっている感覚が軽減した。

膝の屈伸のしやすさを出すために足と腰に鍼をすると動かしやすくなったので、治療を終了とした。

 

〈2診目〉

(6日後)膝の痛みも紙が挟まっている感じも軽減している。仕事が忙しくなった日は少し痛みが出やすい。前回と同様に治療をし終了とした。

 

〈3〜4診目〉

2診目と同様の治療をし終了とした。

 

〈5診目〉

膝はもうほとんど気にならない。肩の肩甲骨あたりにコリを感じるとのことだったので、膝に対し臀部に1本、肩に対して臀部と背部に鍼をすると軽くなったので治療を終了とした。

 

現在もメンテナンスのため、定期的に通われている。

使用した主なツボ

膝根R、内眼裏R、中腰R、腰眼R、T12(3)R、胞膏R

考察

痛みの元はスノーボードの際の負傷であると考えられる。痛みが残っているまま、無意識にかばいながら生活をしていたことで、身体の多岐にわたって負荷が増え、その結果として痛みと挟まっている感覚になったのだと考えられた。

膝の症状は、患部にだけフォーカスしがちだが、実際は膝自体に原因があることはそれほど多くない。原因を見つけ出すことで、このような症状でも鍼は有効な手段としてもちいれられるのである。

 

症例3 水が溜まり膝の曲げ伸ばしで痛む

 

患者

60代 女性

来院

2016年 7月(往診)

症状と来院理由

2ヶ月程前に、膝に痛みを感じるようになり、医療機関に通っていた。1ヶ月程前から膝に水が溜まるようになり、1度抜いたがまた2週間後には戻ってしまった。どうにかならないかと思い、友人に相談したところ、当院を紹介され往診依頼をした。

治療内容と経過

<1診目>

身体を見ていくと、膝に水が溜まり膝を伸ばしきることが出来なく、曲げ伸ばし共に痛みが出る。膝には熱感もあり、まともに歩くことが出来なく立っているだけでも痛みがあった。

まず、活法「水抜き」を行うとわずかに溜まっている水が減った。次に臀部に鍼をし、下肢の中心を整えると立位でいやすくなった。縦軸を整えるために腰に2本鍼をすると歩きやすくなった。熱感に対し手に鍼をして終了とした。

 

<2診目>

(3日後)前回よりは少し改善している。前回と同様に治療をし、足に鍼を1本追加すると膝が伸ばし易くなったので終了とした。

 

<3〜5診目>

(5日おき)同様の治療をした。

 

<6診目>

(4日後)前日に洗車中に足を滑らせてしまい、痛みが悪化した。熱感が強かったので、手に鍼をすると熱感が減った。下肢の軸を整える為に臀部と腰に鍼をし終了とした。

 

<7診目>

(5日後)熱感は軽減した。膝の水も減ってきている。6診目と同様に鍼をすると、膝の内側に痛みが移動してきた。背部に鍼をすると痛みが軽減したので終了とした。

 

<8〜9診目>

(7日おき)7診目と同様。

 

<10診目>

(2週間後)膝に溜まっていた水は気にならなくなり、歩いても痛まない。しゃがむ時に痛みが残っていたので、足に鍼をするとしゃがんでも痛く亡くなったので、治療を終了とした。

使用した主なツボ

膝根R、腰眼R、L3(2)R、T9(1)R、後谿R、大腰R

考察

膝の水は、溜まっているところが熱を持ち、それを冷やす為に水が溜まると考えると、無理に抜いてもすぐにまた溜まってしまいやすいのである。

熱を下げ、動きを1つづつ取り戻していくとこで症状が解消された症状であった。

 

症例2 階段の昇り降りで痛みが強くなる膝の痛み

 

患者

60代 女性

来院

2016年 6月(往診)

症状と来院理由

3ヶ月程前に、自宅の階段を降りる時に膝に痛みを感じた。それからは階段の昇り降りで膝に痛みを感じるようようになったので、医療機関を受診し通っていた。10日前からは、歩行時にも痛みが出るようになり、階段の昇り降りの際の痛みが強くなった。

知人から当院を紹介され、往診依頼をした。

治療内容と経過

<1診目>

動きを見ていくと、膝の屈伸で痛みがあり、歩行時にも少し痛みが出る。まず、下肢に軸を整える為に臀部に鍼をすると、歩行時の痛みが軽減し、屈伸も少しやりやすくなった。続いて大腿部の緊張に対し腰に、膝前面に対し大腿部に鍼をすると、曲げ伸ばしもやりやすくなった。膝の内側の痛みと、階段の昇り降りに対し背部と足の甲に鍼をすると、痛みが軽減されたので終了とした。

 

<2診目>

(4日後)翌日までは楽だった。現在痛みは前回より3割程度下がっている感じがする。前回と同様の施術をして終了とした。

 

<3診目>

(8日後)痛みは初診時の半分ぐらいになっている。歩行では気にならないが、階段の昇り降りや膝の屈伸ではまだ痛みがある。同様の施術にプラスして大腰筋にアプローチするツボに鍼をし終了した。

 

<4診目>

(7日後)痛みは2〜3割程度ある。3診目と同様の施術をした。

 

<5診目>

(14日後)痛みはほぼ無い。下肢の軸を整えるツボ、大腿部を緩めるツボ、腸腰筋を緩めるツボに鍼をすると、痛みが無くなったので治療を終了とした。

使用した主なツボ

膝根R、殷門R、外眼裏R、T9(1)R、中腰R、大腰R

考察

膝が痛むというと、患部ばかりをフォーカスしがちだが、原因は他にあることの方がほとんどである。今回の症例は臀部と大腿部の緊張からくる膝の痛みであった。医療機関に通っても、患部へのアプローチのみであった為、痛みの軽減がなかった。痛みの原因を見つけ出せたことが、良い結果を得られたのである。

 

症例1 女性座りをしていた時に発症した膝内側の痛み

 

患者

60代 女性

来院

2016年 3月(往診)

症状と来院理由

半年前から、女性座りをしていると左膝に違和感を感じるようになった。違和感の出る姿勢と取らない時は気にならなかったが、癖でついついその姿勢を取ることが多く、その際は常に違和感を感じていた。ここひと月程は、姿勢を取った際の違和感が痛みになり、日常生活に支障が出てきたところ、ご家族が当院の治療を受け始めたので、一緒にお願いしようと思い、往診依頼をした。

治療内容と経過

<1診目>

動作を見ていくと、歩行には影響は無いが、女性座り(正座の姿勢から、臀部が右側に落ちた姿勢)の際に左膝の内側に痛みを感じた。正座でも鈍い痛みを少し感じた。身体を見ていくと、臀部に顕著な硬さがあったので1本鍼をし、膝全体が軽くなったのを確認した。正座をしやすくする為に、腰に鍼をすると正座がしやすくなった。膝内側の痛みに対し、関連する脊柱のツボに鍼をすると、痛みが減弱した。女性座りで痛みが残るので、動きから足に鍼をすると痛みが無くなったので終了とした。

 

<2診目>

痛みは前回の治療前より3割程度まで減っていた。1診目と同様に治療をすると痛みが解消されたので、治療を終了とした。

 

その後、ご家族の治療でお伺いしたところ、痛みも違和感も出ていないとの事であった。

使用した主なツボ

膝根L、L3(2)L、T9(1)L、豊隆L

考察

女性座りという、姿勢がきっかけで発症した症状であった。習慣的に女性座りをすることで、左股関節の動きに制限がかかり、その負担が続いたことで臀部や脊柱などにも波及したと考えられた。原因を早期に見つけたことで、2回で改善出来たのである。

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