顔面神経麻痺の症例

治療効果には個人差があります。
症状や病名が同一のものであっても、当院の経験に基づいた症例であり、一般的な鍼灸の効果を意味するものではありません。
あなたの症状に似た症例を、お探しください。
・朝起きたら顔の半分が動かなくなっていた
・うがいの時に口から水がこぼれてしまう
・まぶたが閉じないため目が乾く
・味覚に違和感があり食事が美味しくない
・このままの状態がずっと続くのではないかと不安で仕方ない
・回復が遅く、医療機関の他に出来ることを探している
症例3 右顔面の麻痺と回転性めまいを伴うラムゼイハント症候群

来院者
30代 男性
来院期間
2026年3月〜5月
通院頻度
週2回〜週1回
通院回数
10回
症状
来院の3週間前程に右耳の痛みが出現した。その2日後に激しい回転性のめまいが生じた。またその2日後になると顔面に麻痺が現れるようになった。医療機関を受診し、ラムゼイハント症候群の疑いと診断され、柳原法による評価では16点であった。ステロイド等の投薬治療を受けていた。右目は完全に閉じることができず、右眉毛の動きも認められなかった。右口角の動きもなく、日常生活全般に支障をきたしていた。回転性のめまいも継続しており、頭痛や首肩のこりもあり、当院へ来院した。
施術と経過
1回目 右目は閉じることができず、右眉毛の動きも認められなかった。右口角の動きもない状態であった。回転性のめまいも続いている状態であった。触診をすると頚肩部に顕著な反応があったので、その部分に対応する、手と足、肩甲間部のツボに鍼施術を行い、終了とした。
2回目 3日後。口角が「イー」の動きが少し出るようになり、眉毛も少し動かせるようになった。めまいに変化がなかったので、初回とは別のめまいに関するツボにも鍼を行い、終了とした。
3回目 5日後。前回の施術後、3日間ほどはめまいの調子は良かったが、前日に少し出ていた。口角の「イー」の動きは良くなってきており、うがいもできるようになってきた。
4回目 3日後。口笛が吹けるようになってきた。眉毛が下がり切らないのと、鼻の横の動きが無い。めまいはこの二日間は楽になっている。
5回目 3日後。顔の動きは良い感じがしている。めまいは、急なふらつきはあったが、回転性めまいはなかった。
6回目 1週間後。医療機関にて受診の際、柳原法にて16点→32点に上昇していた。かなり良いと感じているが、口角に「イー」の動き、眉毛と目の閉じる動き、鼻の横の動きに固さは残る。めまいは良い。
7回目 11日後。頬の動きと口角の動きに固さが残る。めまいは無し。
8回目 1週間後。「イー」をした時の頬骨辺りの固さが少し気になるぐらい。めまい無し。
9回目 1週間後。医療機関にて受診の際、柳原法にて40点満点であった。
10回目 1週間後。メンテナンスとして施術を行い、終了となった。
使用した主なツボ
合谷、開魄、外谷、内谷、足太陽、裏宮、手臨泣
まとめ
ラムゼイハント症候群の疑いによる顔面神経麻痺に対し、関連の強い手足や肩甲間部などへのツボへの施術を行った。初回施術後から口角と眉毛の動きに変化が現れ、施術を重ねることで段階的な改善がみられた。頚肩部の反応をベースに、身体全体を確認しながら施術を進めたことが、顔面の動きの回復に寄与した可能性が考えられる。医療機関での投薬治療と並行して施術を行うことで、顔面神経麻痺の改善を支援できた症例である。今後も経過観察を継続し、機能の維持・向上を図ることが重要と考えられる。
症例2 右側の顔面神経麻痺(ハント症候群)

来院者
60代 男性
来院期間
2025年5月〜10月
通院頻度
週2回〜2週間に1回
通院回数
22回
症状
麻痺が発症する前の月の下旬に歯の神経を抜いた。抜いた後ぐらいから、顔に違和感を感じるようになった。翌月の初旬に麻痺となり、医療機関を受診し顔面神経麻痺(ハント症候群)と診断された。診断後、入院したが変化がなかったため、当院に来院した。
右目を閉じることが出来ず、瞬きが出来ない。視界も悪い。口も閉じることが出来ず(2〜3mm開く)、食事や飲む時、うがいでも溢れてしまう。食べたものも口に残ってしまう。口で「イー」と「ウー」も出来ない。柳原法での判断では10点(満点は40点)であった。
施術と経過(主なもの)
1回目 問診及び上記の症状を踏まえ触診し、顔の症状と関連の強い過緊張があったので、手と足のツボを使い緩めて終了した。
3回目 「ウー」の動きに変化が出てきた。「イー」は僅かに動きが。柳原法は16点に。
4回目 「ウー」は動くように。目は1mmまで閉じられるように。
11回目 「イー」の動きも良くなっているが、硬さは感じる。目は僅かに閉じきれない程度。柳原法は28点に。
16回目 目は力を入れれば閉じられる。「イー」と「ウー」もかなり良い。柳原法は30点。
19回目 柳原法は32点。
22回目 目の下に多少の強張りはあるが、基本的に状態は良い。柳原法は36点。
ハント症候群による顔面神経麻痺の症状は、寛解したと判断できるので、終了となった。
使用した主なツボ
合谷、開魄、精霊、手臨泣、外谷、内谷、魚際、三稜、など
まとめ
顔面神経麻痺でも、ベル麻痺よりも難易度のかなり上がるハント症候群であったが、施術を重ねるにつれ、良い変化となった。手や足のツボは、日常生活で硬くしやすい。その過緊張が、何かを引き金として、様々な症状になることが多い。今回もそのように感じる症例であった。
症例1 顔の右半分が動かない

来院者
70代 男性
来院期間
2024年 3月〜4月
通院頻度
週1回
通院回数
7回
症状
1週間前の朝に、自分の顔の右側が動いていないことに気がついた。目が閉じれなく口も閉じれなく「イー、ウー」の際に動きがなく、感覚もなかった。医療機関を受診し、ベル麻痺では無いが、顔面神経麻痺と診断された。処方された薬を服用しているが、変化が無いため、当院に来院した。
施術と経過
1回目 問診と触診の上で、顔面神経麻痺症状に関連のある部分に、過緊張がみられたので、その部分に関連の深い、手や足などのツボ用い、終了とした。
2回目 口が「イー」の動きが少し出てきた。目はまだ閉じれず、重さもある。
3回目 まだ差はあるが、目も口も閉じれるようになってきた。口元はとても良い感覚。
4回目 目の左右差は、「左10、右8」の感じである。口角の開きにくさがある。
5〜6回目 目は気にならない。口の「イー、エー」で少し左右差がある。
7回目 かなり気にならなくなったので、今回で終了となった。
使用した主なツボ
合谷、開魄、T3(1)、手臨泣、渝谷
まとめ
症状が発症してから、来院までの期間が短く、顔面神経麻痺の症状の中では比較的軽い方であった為、順調に改善していったものと考えられる。
また、顔面神経麻痺の際に、顕著な反応として出やすい部分の過緊張も明確であったのが、早い回復となったと考えられた。









